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【書評53】私、親の介護はできそうもありません。―あなたも親も救われる55の知恵
| 私、親の介護はできそうもありません。―あなたも親も救われる55の知恵 | |
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この本を読むまでは意識しなかったが、親が亡くなるまでに聞いておいたほうが良いこと、はかなりある。この本を読んでいるとそんなことがよく分かる。
『亡くなったことで、葬式をしたいが、肝心のキャッシュが足りない。親のキャッシュカードは凍結されているため、葬式代を払えない。どうしよう。』
そんな事例が出てくる。実にリアルだ。
しかも、この本の著者はそう読者に促すだけでは終わらない。この本自体が、まず、自分の父親に対して、「父親がもし死んだらどうするか」と酒を飲みながら、覚悟して話してみるところから始まるのだ。それだけに臨場感がたっぷりだ。父親と話す際の気まずい感じをも生々しく書き記している。
縁起でもない話だし、考えたくない、という人がほとんどなこの手の話。しかし、実は多くの人が関係している話だし、多くの人は親の死に直面する。私たちはその知識に対して、あまりにも無知だ。それだけに、この本の著者の語る生々しい体験は現実的で新鮮味がある。
死ぬ前にすれば出来ることの一つに、相続税対策に関しても取り扱っていた。その一部を紹介しよう。
1)課税対象となる財産を減らす
実は墓は非課税対象だ。「税務署が嫌いならピラミッドのような墓を作ろう」と書いてあって笑った。
2)法定相続人を増やす
法定相続人が増えるごとに基礎控除額が1000万円増えるという制度があるという。とはいえ、高齢者が子供を増やすのは現実的ではないので、養子縁組でも法定相続人を増やすことが出来る。極端な話、100人と養子縁組を行うと基礎控除は10億5000万円だからかなりのお金持ちでも大丈夫、と書いてあってやっぱり笑った。
ただ、実際には実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人までしか認められないそうだ。
3)配偶者控除を利用
相続するのが遺産の1/2までなら配偶者控除が受けられて相続税がかからない。
4)贈与
年間60万円までは無税で贈与できる。
などなど、あまりにも無知な「死」に対するリテラシーを解き明かしてくれる。もちろん、それだけでなく、介護に関してもかなり深堀りされた実践的なアドバイスが数多く収録されている。あなたの親の老後に対するリテラシーをつける意味でも本書は貴重な書となりそうだ。
私、親の介護はできそうもありません。―あなたも親も救われる55の知恵
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