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2009年01月06日 09時00分

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【書評55】母に襁褓をあてるとき―介護 闘いの日々/舛添 要一

母に襁褓をあてるとき―介護 闘いの日々
母に襁褓をあてるとき―介護 闘いの日々舛添 要一

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介護の実体験の話は多くのヒントに満ちている。個人的には介護の実体験を読むということは「少し先の未来」を知ることだと思っている。介護の体験談を1つ1つ読んでいくと、そこには誰もが一度は通るような苦しみや課題や楽しみが登場する。これを事前に本を通じて、知っておくことは非常に意義深いことだ。

1.認知症を家族の恥と捉えると病気はより重くなる
舛添氏の長姉は認知症を家族の恥と捉えていたようだ。一度、診察をした後に、誰とも話せなくし、外出禁止にしたという。しかし、そうなると刺激がなくなり、認知症はより重くなる。

2.施設の考える良い状態と、本人の考える良い状態は違う可能性

舛添氏の結婚式で舛添氏の母親は非常に喜んでいたようだ。写真が本でも登場するが、認知症とは思えないくらい笑顔だ。健康な人と変わらないくらいの量を食べ、ビールも飲んだという。しかし、その後、施設から苦情が来た。

夜寝ないし、朝起きない。食事をとらないし、歩き回る。

しかし、これは健康的な人であれば誰もが一度は体験していることだ。むしろ喜ぶべきこと、と舛添氏は言うが、まったくの同感。施設の考える「良い状態」は本当に本人にとって良い状態であるとは限らない、ということだ。

3.オムツの数の一覧表で考える「オムツ漬け」の恐怖

シーツの上でお漏らしをする人が高齢化すると増える。そうなると、シーツ交換が大変なので、オムツをつけるという対応が一般的だ。しかし、それは間違っていると舛添氏は言う。「だから、オムツ」ではなく、「だから規則的にトイレに行く」が正しい対応だという。

舛添氏は自身の母を預けた施設の領収書を見ながら、オムツの数を一覧表化した。そうすると、1年半弱でオムツ使用量が月ベースで3倍になっていたという。これはまさに寝かせきりにされていたために、オムツ漬けになっていった証拠だというのだ。

この3つはあくまでこの本に記載されている大量のヒントの一部でしかない。しかし、リアルな長姉との行き違いや喧嘩を正直に書いているだけに実質的な内容が非常に多い。

介護している最中の方は「ほお、そうなんだよ」と共感するだけで気が楽になるだろうし、これから介護する方は「ここはこう気をつけよう」と思える、役に立つ書籍になっているようだ。

母に襁褓をあてるとき―介護 闘いの日々



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