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2008年12月04日 09時00分

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【書評43】新しい生活介護 生活づくりの食事ケア

新しい介護学 生活づくりの食事ケア (新しい介護学)
新しい介護学 生活づくりの食事ケア (新しい介護学)三好 春樹

雲母書房 2008-07-04
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生活していくうえで、食事をしない人はいない。一部に修行で食べない、という人はいるかもしれないが、そんな人は稀だ。私たちは食事とは、口から食べるものだと思っている。

一方で医学的アプローチを使うと、必ずしもそうではなくなってくる。栄養素を供給するという概念では、口から食べる行為は不要だ。体に直接チューブから栄養素を送ればよい。では、そんな行為が食事、といえるかというとそんなことはない。そんな行為が老後の食事と定義するのは、寂しすぎる。しかし、現実にチューブで栄養素を供給される高齢者は多いし、それが当たり前だと思っている介護者は存在する。

この本は、そのあたりの問題に対する具体的な対策を、腹に落ちる形で説明してくれる。たとえば、糖尿病の利用者がいた場合、通常は厳しい食事制限をする。そうすることで、高齢者の健康を維持しようとする。

しかし、著者はそれは理想ではない、とする。私が感銘を受けたのは、その先の具体例だ。今回はクイズ形式で紹介してみよう。

Q.ある日、饅頭を食べていた入居者がいたという。その入居者に対して、取り上げるわけでも、注意するわけでもなく食事制限をした事例があるのだ。その具体的方法をあなたに思いつくだろうか?

答えは下をスクロールしてほしい。















A.「うまそうな饅頭だな。半分ちょうだい。」と言う。

なんという愛のある接し方だろうか。自分がもらう、ことによって、栄養を制限したのだ。そこにあるのは医学的なアプローチではなく、コミュニケーションを重視する介護ならではの方法だった。

この本ではこういった具体例を載せながら、本質的な「食事介護」への視点を幾重にも盛り込む。非常に実用的な本だ。



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