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「法令遵守」の届出義務化 全事業者が対象 コンプライアンス責任者の選任などが必要に

2009年05月19日21時11分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年5月15日号)

介護サービス事業者(以下事業者)に対する法令遵守等の業務管理体制整備についての届出義務制度が今月よりスタートした。
昨年の介護保険法令改正により定められたもので、事業者は今月10年末までの書類を関係行政機関に提出しなくてはならない。
届出しなくてはならない項目等について細かく見てみよう。


事業者にとって新たな負担に

今回の届出義務化の実施について、厚生労働省老健局総務課は「一昨年発生したコムスンの不祥事などが制度を立ち上げた大きな理由のひとつになっています。
事業者に自社のコンプライアンスに対する姿勢・取り組みが十分かどうか改めて見つめ直してもらうのが目的です」と語る。
 今回の届出制度では、事業者が「法令遵守責任者の選任」「法令遵守規程の整備」などを行なうように定められている。
これらの項目のうち、どの程度まで取り組まなくてならないか、という点については、事業者の事業所数によって異なる。
 ここで注意が必要なのは事業所の数え方だ。
まず「指定を受けたサービス種別ごとに1事業所として教える」。
事業所番号が同一でも、サービス種別が異なれば複数の事業所として教える。
 次に「介護予防および介護予防支援事業所を事業所等の数に含みが、みなし事業所については除外する」ということだ。
 さて、では実際に届出書にはどのようなことを記載すべきなのだろうか。これについても事業所の数に応じて細かく区分されている。
ここで注意が必要なのは「法令遵守規程の概要」だ。
チェックリストのようなものを作成する必要がある、と考えがちだが、必ずしも必要ない。
日常の業務運営に際しての注意事項や業務プロセスなどを記載したものでも構わない。
 今回の届出義務は、事業者にとっては法令遵守規程の整備、責任者の選出、書類の作成などで多くの手間がかかる。
また、事業規模はそれほど大きくないものの、展開する介護サービス種別の多い事業者では、事業所数が多くなり、より負担感の大きいものになる。
 厚生労働省では、事業者の手間等を鑑み、10月31日までに届け出を行なうように、としている。
 なお、届け出を行なわない場合の罰則については「介護サービス事業者の指定取り消しなどペナルティを課すことが可能か、などといった点について他の部署と意見を調整しており、現時点では未定」(厚生省老健局総務課)という。

介護事業者は「制度知らず」

さて、この届け出義務について、当の介護事業者に対応・取り組みを尋ねたところ、多くの事業者から「そうした制度ができたことすら知らない」という答えが返ってきた。
 厚生省は「この制度の実施が決まった昨年11月以降、各業界団体などに通知を送り、会員に対して周知徹底してもらうように要請してきました。また、省のホームページ上でも制度の紹介を行なっています」
と説明するが、介護事業者の認知度が十分とは言えないのが現実なようだ。
 また、実際にどれだけの事業者が届け出を行なったか、という点については「厚生省が直接の届出窓口になっているわけではないので把握していませんが、時期を見て届出事業者数については集計を行ないたいと考えています。その結果、届出を行なっている事業者の数が余りにも少ない場合には、制度のアピール方法などについて見直しを図っていく考えでいます」という。

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