「病気」のキーワード15:血栓症血小板減少性紫斑病(TTP)

(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年11月15日号)

 「TTP」と呼ばれる難病は、血栓によって赤血球が破壊され、出血が生じる病気だ。
日本語では「血栓症血小板減少性紫斑病」。出血に加え、意識障害や発熱、貧血、腎障害が、症状として主に見られる。
発生割合は100万人に4名と極めて低いが、実際には最も多く発症しているとの見方もある。

紫斑や発病など5つの主症状

 「血栓症血小板減少性紫斑病」(TTP)。
血栓により血小板が減少する紫斑病。病名で病気のことをそのまま理解しようとしても、なかなか難しいところだろう。
 簡単にこの疾患を紹介すると、細小動脈に血小板の塊(血小板血栓)が詰まってしまうことで起きる、全身性重篤疾患。主に5つの症状が見られる。
 1つは皮膚に紫斑ができる「血小板減少症」。
 2つは赤血球が壊れたことによる「溶血性貧血」、
 3つには血液を濾過し、余分な老廃物や塩分を取り除く腎臓の悪化「腎機能障害」、
 4つには「発熱」、そして
 5つには「動揺性精神神経症状」。これら5つの症状は一般に、TTPの「古典的5徴候」とも言われている。

止血作用を持つ小さな「血小板」

 そもそも血小板。これは、血管が損傷したときにその傷口を塞ぎ、止血作用を持つ細胞成分。
酸素を運搬する赤血球、異物を排除する白血球とともに、血液内になくてはならない重要細胞だ。
 この血小板は、骨髄中の巨核球(巨大核細胞)という細胞質が裂けたもの。
そのため核はなく、細胞質のみから構成されている。また円盤形をした赤血球などと比べ、形も不定形”ぐじゃぐじゃ”した形になっている。その大きさは、他の一般的な細胞より小さい。その大きさ1~4μm(ミクロン、1ミクロン=1000分の1ミリ)。
通常の血液中には、10万~40万個/m㎥程度含まれている。
 寿命もある。おおよそ寿命は3~10日で、寿命が尽きると主に脾臓で壊される。ちなみにヒトの赤血球の寿命は120日間と言われている。

似ているHUS溶血性貧血など

 TTPは、この血小板が減少していくことで、先に挙げた5つの症状などが現れる。
 実はこのTTPと似た病気がある。「HUS」とも呼ばれる「溶血性尿毒症症候群」がそれだ。
血小板減少症溶血性貧血、そして腎機能障害を3徴候とする疾患。そのため、「TTP/HUS」あるいは「血栓性微小血管障害症」という共通の病態診断名で、カルテに記載されたりもする。
 いずれにせよ、「血小板減少症」と「溶血性貧血」の2つの症状があれば、これらの病体を意識しながら、医師は検査・診断を行うことになる。
 ちなみに典型的なHUSは、主に小児に発症。感染などで体内に侵入した毒素が腎臓の毛細血管内皮細胞を破壊。
さらにその部分を通過する赤血球が破壊され、溶血がおき、並行して急性腎不全となる。
そして排出されるべき老廃物や毒素が血液中に蓄積される尿毒症を発症する。

先天的素因と後天的素因2種

 TTPの患者は推計で、人口100万人あたり4人。
診断技術の進歩も関連し、最近はこの数字よりずっと多いと考えられている。
 ではどのような人が患者になるのか。原因は「先天性素因」のものと「後天性要因」のものと2種ある。
 先天性素因は極めて稀で、ほとんどは後天性要因に由来する。後天性要因は2:3の比率で女性に多く、罹患年齢は子供から老人までと幅広い。
 原因不明に起こるものを特発性、また何らかの基礎疾患があって起こるものを二次性あるいは続発性と呼んでいる。
 後天性要因は、脳や腎臓、冠状動脈などの細小動脈の、血小板血栓での閉塞による。原因は現在二通りの説がある。
細小動脈の内壁が何らかの原因で障害され、血管内皮細胞の持つ坑血小板機能が消失。
同所で血小板の凝集、消費が進む場合がひとつ。
もう一つは、互いの血小板をくっつける「分子糊」と呼ばれるものが無いために、血管内で血小板血栓が蓄積されることに因るものだ。
 この後天性 mastercardpaymentfor25mgviagra. TTPの遺伝性は認められていない。