「病気」のキーワード14:下垂体機能低下症 - 介護施設・介護情報なら介護の安心ガイド

「病気」のキーワード14:下垂体機能低下症

2009年12月07日15時52分

ソーシャルブックマーク

印刷 

(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年11月5日号)

 今回取り上げる難病は、「下垂体機能低下症」。
私たちの生命活動に必要なホルモンを分泌する内分泌器官「下垂体」の異常により、発症する病気だ。
何のホルモン分泌低下によるのかでその症状、治療法は異なるが、子どもが「成長ホルモン」が不足した場合は、成長の遅れが発生するなどする。

 ACTHやTSH成長ホルモンなど

 「クッシング病」と同じく、「下垂体機能低下症」も、「下垂体」が主役となる。
 「下垂体」は多くのホルモンを分泌する内分泌器官。「脳下垂体」ともいう。
 この分泌されるホルモンとは、特定の器官で合成・分泌される生理活性物質で、血液を通じ、特定の器官でその効果を発揮する。
体液中の濃度が非常に微量にも関わらず、その物質なしには多くの器官が働かない。私達人間にとってはなくてはならない物質だ。
 下垂体が分泌する”多くのホルモン”は、大きく6つのホルモンを指す。
すなわち、「クッシング病」記事で取り上げた「副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)」をはじめ、「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」、「成長ホルモン(GH)」、「プロラクチン(PRL)」、「黄体化ホルモン(LH)」、「卵胞刺激ホルモン(FSH)」がそれにあたる。
 下垂体の機能が落ちると、つまり「下垂体機能低下症」になると、これらのホルモン分泌が十分でなくなり、様々な疾患を生むようになる。

甲状腺ホルモンの低下時は倦怠感

 発症する症状は、不足するホルモンの種類や、ホルモン不足の程度によって異なってくる。
 「副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)」が不足した場合は、「副腎皮質ホルモン」が十分合成できなくなり、その結果、倦怠感、低血圧、低血糖、食欲不振、意識障害などが出現する。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)」が不足した場合は、甲状腺ホルモンの合成分泌が低下。
甲状腺機能低下症が発症し、倦怠感、寒がり、皮膚の乾燥、脱毛、集中力・記憶力低下などが出現する。
甲状腺は頚部(首)の前面にある内分泌器官だ。
黄体化ホルモン(LH)」と「卵胞刺激ホルモン(FSH)」が不足する場合は、性ホルモンが減退。体系が変化したり、性機能が低下したりする。またこの2つのホルモン分泌低下は、不妊の原因となりえる。
 「成長ホルモン(GH)」が不足すると、小児の場合は成長の遅れが発生。成人の場合は、体脂肪の増加、筋肉量や骨塩量の低下、気力、活動性の低下が見られる。
 「プロラクチン(PRL)」不足の場合は、授乳中の女性の乳汁分泌の低下が生じる。

脳の腫瘍や炎症外傷などが要因

 これらホルモン分泌不十分による「下垂体機能低下症」の患者は、現在1500名近くと推測されている。
 多くの場合、下垂体を含む脳の腫瘍、炎症、外傷により、下垂体が傷付いて発症。
また分娩時の大量出血の結果、その後遺症としての発生もありえるが、近年その頻度は激減しているという。
 また可能性としては、生まれたときの異常や障害が要因ともある。
遺伝的要因の場合もあるが、極めて少数とされている。
 ではこの病気に罹患した場合、どのような治療法があるか。
 原因となっている脳の腫瘍、炎症、外傷がある場合には、それに対する治療が行われることになる。また下垂体ホルモンの分泌低下が続く場合には、それに対する治療が行われることになる。
また下垂体ホルモンの分泌低下が続く場合には、ホルモンの分泌低下が続く場合には、ホルモン補充療法を行う。
 ACTHが不足している場合には通常、「副腎皮質ホルモン」の経口投与を実施。TSH不足時には、甲状腺ホルモンの経口投与を行う。
 LHFSHが不足の場合は、必要に応じて性ホルモンの補充。GHの場合は、GH補充療法を行う。
ただPRLに関して補充療法は行われていない。

PRエリア