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社会福祉法人いきいき福祉会 DV被害者や外国人の生活支援も

2009年06月12日12時12分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年6月5日号)

生活協同組合が福祉・介護事業を展開するケースは多い。
地域住民の間に強いネットワークを持っており、より地域のニーズに見合ったメニューを展開できることが大きい。
神奈川で総合的な介護・福祉事業を展開する社会福祉法人「いきいき福祉会」も母体は生協だ。小川泰子専務理事に話しを聞いた。

生協が福祉を手がける利点

社会福祉法人いきいき福祉会について教えてください。

小川 会員7万人を有する生活協同組合「生活クラブ生協神奈川」の設立20周年記念事業として、市民・組合員のカンパを元に平成6年3月に設立されました。
翌月、神奈川県藤沢市に特養「ラポール藤沢」をオープンし以来「ラポール」のブランドで介護・福祉事業を展開しています。

生協が介護・福祉を手がけることにはどのような意味があるのでしょうか。

小川 私は常々「福祉民主主義」という言葉を唱えてきました。
これは、消費者・利用者の意向に沿った福祉事業を行う、という考えです。例えば自治体の福祉は、税金を使って行うという特性がある以上、どうしても最大公約数的な内容のものとなり、個人の事情や状況を踏まえた上でのサポートが行われにくい面があります。
また、民間企業が手がける福祉の場合は、最終的には株主の意向が重視されますので、必ずしも消費者や利用者のニーズに沿ったものとはならない可能性があります。
それに対し、生協は消費者側の団体ですので、もっとも消費者の意向に近いものが実現できるのではないでしょうか。

具体的に、どのような事業を行っているのでしょうか

小川 中心となるのは特養、デイサービス、ショートステイ、訪問介護、グループホームなどの高齢者介護事業ですが、会としては高齢者に限定せずに、生活する上で支援を必要とする人全てを対象にしていきます。
例えば「サポートハウス」は民間の賃貸住宅を借上げ24時間365日体制の見守りサービスを付けたものです。
高齢者だけでなく障害者や夫のドメスティックバイオレンスから逃れてきた女性なども入居してきました。
家賃は月6万円ほどですが、生活保護を受けている方でも入居できるように家賃額については柔軟に対応できる仕組みにしています。

地域住民の目が介護の質を向上

「共生型コミュニティ」というものも運営していますが。

小川 老若男女を問わず、誰でも気軽に立ち寄れるコミュニティスペースです。
2008年の秋葉原での通り魔事件のように、最近は若い世代の中に、他人とのコミュニケーションが上手く取れないことが原因で心のバランスを崩し、殺人などの犯罪に走るケースが見受けられます。
この共生型コミュニティはそうした人たちに「社会の中での自分の居場所」を提供するのが狙いです。
実際に、道路の真ん中で大の字になり「死んでやる」と叫ぶなどに異常な行動をしていた青年が、ここに通い、他の人たちと会話をすることで精神的に落ち着きを取り戻した、といったケースもありました。

事業を行う上で心がけている点は。

小川 「地域との共生・つながりの重視」です。
介護・福祉事業は、地域の力なくては成り立ちません。例えば特養運営にしても、良質なサービスを提供しようとしたら、地域のボランティア・サークルの方々などのサポートは必須です。
また、最近は介護事業者の質を問われるような事件・事故も多いですが、私は「介護事業者の質を変えていくには、地域住民が事業者や運営施設について厳しい目を光らせ、チェック機能を働かせるしかない」という考えです。
地域に受けいれられなければ福祉事業は成立し得ません。
そのためには、我々事業者側がなるべくオープンな姿勢で日頃の取り組みや情報を開示していくことが重要なのではないでしょうか。

団地住人に向け御用聞き開始

介護施設ではセキュリティや衛生管理の考えなどから、外部の人間の手入りを制限するなど、どうしても閉鎖的になりがちな面がありますが。

小川 2009年春にオープンした特養「ラポール三ツ沢」でもセキュリティ性と地域への開放の両立を図ることは非常に難しいテーマでした。
しかし、最終的には入口のドアは開放し、誰でも自由に入ってこられるようにしました。もちろん建物入口は事務所から見えるようにし、誰が入って来たかは職員が視認できるようにしましたが、外部の方の立ち入りは特に制限はしていません。
実際に入居者に会いに近所の方がふらりと入ってくるケースもあります。

今後の事業展開としてはどのようなことを考えていますか。

小川 神奈川県大和市に旧公団が建てた1200戸の大型団地「上和田団地」があります。
この団地は古いこともあり住民の高齢化が進んでいます。
私どもは団地内商店街の銀行店舗地にデイサービスセンターを5年前に開設しました。来年をめどに、このデイサービスセンターを拠点に、団地住民を定期的に訪問する御用聞きサービスを展開する計画です。

参考リンク:見守り・生活支援サービス開始 分譲マンション管理会社 高齢入居者対策あの手この手
                  :高齢者向け住宅の入居者募集の最前線

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