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生活保護受給者と ホームレス寮の実像 介護報酬不適切受給の例も

2009年06月21日13時25分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年6月15日号)

2009年5月25日号で生活保護受給者の住まいに関する問題について検証を行った。
この問題を語るときに、よく話題となるのがいわゆる「ホームレス寮」だ。そのビジネスモデルをめぐっては賛否両論あるようだが、実像についてはよく知られていないことも多いようだ。

都内だけで約160施設

生活保護を受給するには住所が定まっていることが前提となる。したがってホームレスは生活保護を受けることはできない。
その一方で、住所さえ定まっていれば、居住している期間や居住状態(賃借、利用権など)にかかわらず生活保護を受給することができる。
 「ホームレス寮」は、この仕組みを活用したものだ。ホームレスを住まわせ、住所を確定させた上で生活保護を申請させる。
支給額のうち一部を生活費として本人に渡し、残りを家賃や食費、管理費などの名目で受け取る、というのが基本的な仕組みだ。
東京都によれば「宿泊所など他の名称を名乗っていることも多いですが、その数は都内だけで160以上あります」(福祉保険局生活福祉部保護課長平倉秀夫氏)という。
 さて、こうしたホームレス寮は、運営自体は別段法に触れるわけではない。ただし生活保護の至急の面で問題がある、と指摘されている。
 「ホームレス寮の中には4人で6畳一間で生活する、というケースも見受けられます。こうした場合、4人が4人とも生活保護を申請し、最終的に5万3700円X4人で月約21万5000円の受給になる可能性があります。
6畳の部屋でこれだけの月額収入というのは、一般的な賃貸住宅との家賃のバランスを考えても問題があると言えます」(東京都)
 また、ホームレス寮は、入居者に職業訓練などをさせ、社会復帰を促すことを標榜していることも多い。
しかし、実際には寮での洗濯・炊事・清掃など、寮の運営を手伝わせて「社会復帰訓練」と称しているケースもあるようだ。
結果的に運営事業者は、運営に必要な人件費を大幅に削減でき、税金から支払われる生活保護費を多くの部分を利益として計上できることになる。
こうした点も、生活保護制度の適切な運営、という観点から問題視されているようだ。

個室を条件に支給することも

そこで、最近では支給する自治体側も、ホームレス寮に対して、一定のルールを設けるようになってきている。
 例えば、支給対象は個室を条件とすること。また、相部屋の場合には、1人あたり4.95平方米の広さのスペースを確保できている場合につき、1人3万9000円を支給する、などと定められている。
 「また、個々の物件ごとに『この物件なら支給額はいくら』という具合に生活実態を見据えた上で支給額を設定するようになっています」(東京都)
 このように、以前に比べるとホームレス寮利用者への生活保護支給については、適切に行われるようになってきている。
 また、寮への入居についても、以前は寮の運営者が公園にマイクロバスなどで乗り付け「うちに来ればベッドも食事もある」と誘い、そこのホームレスを根こそぎ持っていく、といった荒っぽいやり方が見られた。
しかし、最近では、ホームレスから生活保護に関する相談を受けた各地の福祉事務所が、ホームレス寮を紹介する、というのが一般的な入居ルートになっているという。
以前に比べると入居者側の意志が強く介在する上に、福祉のプロの目も間に入るため、粗悪なホームレス寮が経営的に厳しくなり、市場から淘汰されるケースも増えているようだ。
参考リンク:レイクス・トゥエンティワン 入居者の1割が生活保護

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