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「病気」のキーワード7:結節性硬化症(プリングル病)

2009年06月25日00時08分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年4月25日号)

「プリングル病」とも呼ばれる難病「結節性硬化症」。母斑症(神経皮膚症候群)のひとつで、全身に良性の腫瘍ができる病気だ。顔にニキビのような盛り上がりができる顔面血管線維腫に加え、知的障害や、痙攣発作が主な症状とされてきたが、必ずしもこの3つがそろうとは限らず、また症状発生部位も皮膚にとどまらない。
遺伝子異常を要因とするこの病気は現在、根本治療法は確立しておらず、国内には少なくとも1万2千人~1万5千人ほどいると推定されている。

必ずしも併発ない腫れ以外の主症状

 
皮膚病研究者の名前に因んで付けられている「プリングル病」。「結節性硬化症」と呼ばれている難病だ。
皮膚と神経系に異常を見せ、皮膚ではアザの様に斑状が出る「母斑」が見られることから、「神経皮膚症候群」あるいは「母斑症」という病気のグループに括られている。
 かつては3つの主な症状(3主徴)が揃うと、「プリングル病」と診断されてきた。
すなわち頬にできるニキビ状の「赤みの腫れ物」(顔面血管線維腫)、「痙攣発作」、「知的障害」の3つの症状だ。
 しかし医療・診断技術の進歩に伴い、知的障害・痙攣発作が必ずしも併発しない診断例も少なくないことが伴ってきた。
このため全身の様々な症状で「プリングル症」と診断されることも多くなっている。

遺伝子異常が病気発症の原因

全身疾患「プリングル症」は、遺伝子の異常が病気発症の原因だ。
しかし全ての症状が生まれたときにあるわけではなく、年齢によって問題となる症状が異なってくる。
また患者によっても、その各症状の程度が全く異なってくる。
そのため、症状には”多数派”と”少数派”が出てくるが、約80%の患者で見られるのが、痙攣発作だ。乳児早期には「点頭てんかん」と呼ばれる、頭が急に垂れるタイプの痙攣発作が起きる。
 乳幼児期のは発症時には患者は無意識になり、手足の一部が痙攣するタイプの複雑部分発作の頻度が多く見られる。
乳児期にてんかんで発病し、治療に抵抗する場合がある。その場合は患者に知的障害が重度になる可能性が高くなる。
 一方で軽症例の発見も増えており、最近は痙攣発作がない患者も多数数えられている。

ごく一部の患者心臓の障害併発

 この他”多数派”の例としては、患者の脳の一部が、普通の脳の硬さとは違うところが見られる点がある。大脳皮質や脳室と言われる部分だ。その硬い部分は「結節」と呼ばれ、この変化が「プリングル病」の別名「結節性硬化症」の病名の由来になっている。
 さらに特徴的なものとしては、生後直後から、ほとんどのひとに皮膚に白いあざ(白斑)がある。ただその頃の斑は目立ちにくい。
 頬や下あごに赤みをおびた数ミリの盛り上がったもの(血管線維腫)が出てくるのは小学校に上がることだ。
この赤みを帯びた腫れ物は、少しずつ数が増えていく。
 思春期頃からは、手や足の爪に固い腫瘍が出てくることがある。
一方”少数派”に、新生時期に、心筋肥大や不整脈、心不全など心臓の異常や、脳内に腫瘍を起こすことがある。
 「プリングル病」は遺伝子の異常で起こり、また遺伝病でもある。
しかし、実際には、6割以上の患者の両親を検査しても結節性硬化症に見られる症状が全く見つからず、そのため両親の精子または卵子の遺伝子に突然変異が起こり、子供が発病したと考えられている。
 現在のところ、根治する方法は見つかっていない。

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