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ライフキット 街で話題のユニーク介護施設

2009年08月04日12時39分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年7月15日号)

 「世代間交流」をケアの主要なテーマとする高齢者施設・住宅は多い。2009年4月、神戸にオープンしたデイサービスセンター「ライフキット」もそのひとつだ。全国でも珍しい「高齢者と小学生」の交流が話題を集めている。鋤田香名代表に話を聞いた。

乳児・幼児では会話が成立せず

 「ライフキット」とはどのような施設ですか。

鋤田 定員15人のデイサービスセンターと、定員30人の学童保育(以下学童)の複合施設です。
デイサービスは株式会社ライフキットが運営、学童は私が代表を務めるNPO法人ライフキットが運営し、NPO法人が株式会社より建物の一部を賃借しています。

 デイサービスと学童の複合という形を採用した理由は?

鋤田 私は社会福祉の専門学校を卒業して以来10年間、医療・介護の業界で勤務してきました。
私自身動働きながらの出産・育児、そして実母の看取りを経験したことから「働く女性の支援、介護負担を軽減するための家族支援に対応でいるシステム」の必要性を感じました。
そこで2008年4月に勤務先を退社し、起業することを決意しました。

 保育園や幼稚園でなく学童を選択した理由は何ですか?

鋤田 相手が乳児や幼児では十分にコミュニケーションがとれません。小学生ならば、1対1で高齢者と会話が成り立ちますので、密なコミュニケーションがとれ、高齢者にとって心身への刺激の面でも良い効果が出ると考えました。

「午前中が無駄」の問題点を解消

 実際の、高齢者の方の反応はどうですか。


鋤田 これまでの多くの施設では、保育園や幼稚園の児童が遊びに来て、歌やお遊戯を披露することが一般的でした。
しかし、これは高齢者にとっては行事のひとつであり、楽しみになりこそすれ、デイサービスに通う目的にはなりませんでした。
しかし、当社のデイサービスでは、元保育園の先生だった女性が「子どもたちの勉強を教えてあげなくてはいけないから」と考え毎日利用するなどしています。
他にもアルコール中毒だった男性利用者が「子どもに会うのに酒の臭いをさせていてはいけない」ときっぱり断酒したりしています。
小学生にもなると、高齢者に対しても、ずけずけと物を言うようになりますので、高齢者にしても「子どもの前ではしっかりしなくてはいけない」と考えるようです。

 経営的な面ではどうでしょうか。

鋤田 学童は、学校が終わった後に夕方まで児童を預かる施設です。
つまり、午前中から午後2時ぐらいまでは営業しても意味がありません。このため民間事業者が不動産を賃借して行う場合、半日分の家賃が無駄になってしまい、経営的に難しい、と言う問題がありました。
しかし、デイサービスと同居することで、施設を無駄に遊ばせておくことがなくなりました。また学童利用児童をバスで迎えに行く場合もデイサービスの送迎バスは日中は使っていませんから、それを有効的に活用できます。
スタッフもデイサービスの職員が学童の部分まで対応するので、特に新たに雇用する必要がありません。デイサービスと学童をそれぞれ個別に運営するよりも、ずっと経営効率がいいと思います。

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