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BTCC 脳波で車イス駆動 理研・トヨタ系研究所が開発に成功

2009年08月05日12時23分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年7月15日号)

 独立行政法人・理化学研究所内に2007年から設置されている研究組織、理研BSIートヨタ連携センター(BTCC)はこのほど、
脳波を用いて電動車イスを125ミリ秒で制御するシステム開発に成功。
”脳波で動かせる電動車イス”につながるもので、高齢者や体が不自由な方を補助する装置開発で期待されている。
今後は、同技術を医療・介護分野を中心とした広い分野で応用可能な要素技術として発展されていく予定だ。

 電動車イスを脳波で動かすシステムを開発した「理研BSI-トヨタ連携センター」は、”脳科学と技術の統合”を図る研究組織。
理化学研究所、トヨタ自動車、豊田中央研究所、コンポン研究所(トヨタ系の独立研究機関)が包括的な連携に合意し設置した。
 BTCCでは、「ブレイン・マシン・インタフェイス(BMI)」と呼ばれる、脳信号だけで外部世界と相互作用ができるシステムを研究。
この仕組みは、筋肉や体の動き、声の指令にまったく頼らないものとして、関心が高まっていた。
ただ、これまでのBMIシステムは解析速度が遅く、結果が得られるまでに数秒の時間がかかるという最大の課題が残されていた。
 BTCCは、従来の電気信号判別技術「空間ー周波数フィルター法」」や入力信号判定技術「線形分離器」に、
理研BSIで培った脳波情報の処理技術である「ブラインド信号分離法」(計測された脳波信号だけで分離処理を実行する技術)を融合した新システムを開発。
従来は数秒程度必要だった脳波の解析結果を、125ミリ秒という極めて短い時間で得られた。
 また脳波の解析結果をリアルタイムでディスプレイ上に表示。「自分の意思」を比較できるシステムを構築した。

 今回の研究では、電動車イスの制御にこのシステムを応用。
脳波の解析の信頼度を検証し、95%以上という信頼度で車イスの前進および左右旋回の3方向を制御することに成功している。
 今回は手や足の運動を想像して積極的に作り出した脳波を対象としたが、計測・解析技術をさらに発展させることで、運動以外の意図や状態を反映する脳波への応用の可能性にも期待されている。
 脳波を採取するのは「非侵襲法」と呼ぶ、電極を頭皮・毛髪の上から接触される方法。
脳の外で信号を測定するため、外科手術の必要がなく、人間への応用で安全性を確保している。

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