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三菱総合研究所調べ 情報収集・分析の整備に遅れ 事故報告基準定める市区町村40.5%

2009年10月28日14時59分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年10月5日号)

 三菱グループの総合シンクタンク、三菱総合研究所(東京都千代田区)はこのほど、市区町村・都道府県における事故報告制度の運用実態調査「高齢者介護施設における介護事故の実態及び対応策のあり方に関する調査研究事業」の結果を発表。
事故報告の基準を定めている市区町村は40.5%、都道府県では77.4%で、全国規模での情報収集や分析の整備が遅れている現状が浮かび上がった。

 介護サービスにおける事故等については、事業所から自治体への報告が義務付けけれている。
しかし三菱総合研究所がこのほど発表した「高齢者介護施設における介護施設事故の実態」調査及び
「対応策のあり方」に関する調査結果では、事故報告の基準を定めている市区町村は40.5%、都道府県では77.4%。全国市区町村、都道府県で、介護サービス上での事故情報に対する整備が進んでいない現状が浮き彫りとなった。
 同調査は889市区町村31都道府県からの回答を基にする。
 市区町村の調査期間は2008年11月~12月、都道府県の調査期間は今年1~2月。
 事故情報の収集課題に関しては、「施設より報告の有無にばらつきがある」(市区町村:36.1%・都道府県:77.4%)、
「施設により記載内容にばらつきがある」(市区町村:35.7%・都道府県:61.3%)が上位を占めた。

 回答した889市区町村のうち、事故報告の基準を定めているのは40.5%。事故報告の様式を定めているのは54.7%だった。
 事故報告件数は全体的に増加傾向だが、集計を行っている市区町村は4割程度で、このうち情報提供をしているのは3割。
情報活用が不十分な実態がある。
 事故の定義は「軽微なものを除く」が42.2%。「外部の医療機関で受信したもの」が40.3%。
 事故情報の収集課題では「施設により報告の有無にばらつきがある」のほか、報告された情報管理を紙媒体で行われている場合が多いことなどから、「集計や分析が困難」であること、また「分析のための人員体制が不足」しているなどの課題が把握された。

 回答した都道府県のうち、事故報告に基準を定めているのは77.4%。
事故報告の様式を定めているのは77.4%だった。
 事故の定義は「外部の医療機関で受診したもの」が46.4%、「軽微なものを除く」が28.6%だった。
 また、「施設により報告の有無にばらつきがある」(77.4%)、「施設により記載内容にばらつきがある」(61.3%)ことが課題として挙がった。
 ただパソコンの整備や利用率、エクセル導入割合はほぼ100%と高く、電子ファイルを用いた全国事故報告収集分析のための仕組み構築のためのインフラは整っているもようだ。

 三菱総合研究所のこの調査は、平成20年度「厚生労働省老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業分)」によるもの。同研究所は今回の結果を踏まえ、将来的な事例情報の収集と有効活用の仕組みの実現に向けて、
「事業所レベルから国レベルまでをカバーする報告様式の共通化・電子化の推進」、「施設系、居宅系、地域密着型など多様なサービスへの展開」、「データの蓄積、分析結果や対策事例の公表、活用方法の具体化」、「定義・基準の統一等、運用面の課題の解決」といった提言を取りまとめている。
 同研究所が開発した「事故情報収集ツール」を使った調査によれば、事故は「けがおよび死亡事故」が全体の97.1%。
内訳を見ると、「転倒」が59.3%と最も多く、次いで「転落」11.5%、「誤えん」3.5%、「衝突」2.3%となっている。

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