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「病気」のキーワード12:発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)

2009年11月02日23時08分

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(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2009年10月5日号)

  「PNH」とも言われる「発作性夜間ヘモグロビン尿症」。尿が「ヘモグロビン尿」という黒褐色になる場合もある。
赤血球が壊れることで起こる貧血の病気。貧血による、顔色不良や全身倦怠感などを症状として見せる。自然と直る場合がある一方、病気を完治するには、骨髄移植が必要だとされている。

黒褐色の尿や造血不良など

 国内に400人以上の患者がいるとされる「発作性夜間ヘモグロビン尿症」(PNH)。
酸素を身体中に運ぶ赤血球が破壊され、貧血を起こす難病だ。
 赤血球のみならず、外部からの異物を排除する白血球、出血を止める作用を持つ血小板すべてが減少する「再生不良貧血」という疾患と関係。
また血球の状態が悪化する「骨髄異形成」という疾患とも密接に関係。時にこれらの疾患を合併・相互移行する。
 病名にある「ヘモグロビン尿」は、朝起きて出す尿の色が、黒褐色なのが特徴。
 またゆっくり進行する貧血症状は、顔色不良や息切れ、全身倦怠感、脱力感など。その進行が”ゆっくり”ということもあり、患者に貧血症状の自覚は乏しいという。
 再生不良性貧血などの造血不全症状が強い場合は、白血球減少により感染症(肺炎など)を起こしたり、血小板減少による出血症状(皮膚・粘膜の点状出血、抜歯後の止血困難など)を起こしたりする。

鉄分含むヘムとタンパク質で構成

 「ヘモグロビン」は、赤血球中の大部分を占めている血色素のこと。
肺から全身へと酸素を運搬する役割を担い、鉄を含む色素「ヘム」を持つため色は赤色。
ヘモグロビン量と赤血球数を比較することで、貧血の種類、性質などを判別知ることができる。
 ちなみに「ヘム」とタンパク質の「グロビン」からなる複合タンパク質のため、「ヘモグロビン」と名付いている。
 尿は通常、黄色から琥珀色。しかし健康状態により異常な色をすることがある。「ヘモグロビン尿」も、悪化する健康状態のバロメーターになる。”黒褐色”の尿は、血管内での赤血球の溶血で起きている。

病気は後天性骨髄移植が綱

 「PNH」は、後天性の病気。遺伝はしない。
発症年齢は小児から老年まで。ほぼ全ての年齢で発生する。ただ、特に20~60歳代に多く発生する傾向があり、男女差はない。
 病気の原因は、血液細胞の遺伝子異常。
その結果、赤血球が自分の血液中の補体から攻撃を受け、破壊される。
 PNHの多くは、時間をかけて進行。患者によっては、自然に治癒している場合もあるようだ。
 冒頭で触れたように、感染症や血栓症を併発することがある。また腫瘍化した造血細胞が無制限に増殖する白血病に変化することも知られている。
 残念ながら、この病気を完全に治すには骨髄移植しかない。しかし一般には経過の長い病気のため、骨髄移植は重症患者に対して行われている。
 溶血に対しては、副腎皮質ステロイド薬が有効と考えられている。

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